ミョンガーたちと離れて2カ月が経つ頃。
ネクリアたちはついに虹の子の足取りを掴んだ。
それは、「西の町で虹の子が、村を牛耳っていた悪魔を消し去った」というものだった。
しかし、もうひとつあった。「南の町で虹の子が海岸で刺客たちの色を奪い去った」というもの。
どちらの情報も少しヤバめな裏情報から入手した。
ネ:どうしましょうか。どっちに行くべきだと思う?
ジ:わざわざ悪魔を消し去る必要はなさそうなので、そちらはデマだと考えると、南の町ですね。
ネ:でも、やっとの思いで手に入れた虹の子の情報よ?ほんの少しでも逃すわけにはいかないわ。
ジ:だったら…俺が南に行きましょうか?
ネ:じゃあ、私が西ね。
ジ:それでいいですね。
ネクリアたちはあっさりと別れ、それぞれ虹の子の情報があった町へと向かった。
一方その頃ミョンガーたちは…
ミ:何もないね~。
ハ:わいらって結局なんもしてへんな~。
ミ:だね~。
ハ:ほんじゃまぁ、まずはねまっか。
ミ:そうだね~。
虹の子の情報を得られなかったミョンガーとハリイノギョはまったりと南の土地を満喫していた。
ウ:zzz…
ア2:zzz…
ペ:zzz…
ノ:…
北へと行ったウミナギたちは、虹の子の情報を得るためにホテル等を転々と周り、調べつつ1日18時間睡眠で行動していた。
もちろんそんな行動で虹の子の情報が得られるはずもなかった。
そして…西の町へと向かったネクリアは…
ネ:(んー…この町のはずだけど、特に何もないわね。やっぱジャングの言った通りデマだったのかしら?)
ネクリアは諦めて西の町を去り、ジャングの向かった南の町へと向かった。
しかし、その途中の町で…
人:聞いたか?
人2:ああ、聞いた聞いた!
人3:食堂でタチの悪い輩を、「虹色の音符を使う少女」が追い払ったんだろ?
人:そうそう!すごいよな!
ネ:なんで…すって…!?ちょっとあんたら!その話詳しく聞かせなさい!!
「虹色の音譜を使う少女」。ネクリアは感じ取った。それは虹の子に違いない。と…
ネ:(まだ昼の出来事…だったら、まだこの町にいるはず!)
ネクリアは町の人々に聞きまわり、虹の子がどこにいるのか探した。
そして、とうとう居場所を突き止めた。
町のはずれに住む男の子が、その少女を家に連れて帰ったというのだ。
ネクリアはその家に向かった。
ネ:この家ね…(ここに、探し求めた虹の子がいるのね…)
ガチャッ
家から誰かが出てきた。
?:ふぅ。今日中にこの町を出なきゃね。
ネ:(少女!!)うふふ。見つけた…虹の子。
少女:誰?
ネ:私は魔女ネクリア。虹の子がこの町にいるって聞いてね。(この町にいることを知ったのは今日だけどね。)
少女:誰に?
ネ:今日食堂で騒いだんですってね。虹色の音符で悪い奴を倒した子供がいるってね。
少女:それで、わざわざ探してたってこと?ずいぶん手間のかかることをしてたのね。
ネ:ねぇ。あなたの名前はヒイカなの?
少女:そうよ。
ネ:嘘ね。
少女:どうして?
ネ:言葉だけではわからないけど、本来のあなたの名前は…緋衣香。違う?
少女:…よく調べたものね。
ネ:これくらい容易いわ。大きな国を破壊した子の名前くらい知ってるわ。(まぁ全部あの書物のお陰だけどね!)
少女:!
ネ:ねぇ…私と手を組まない?
ネクリアは、ついに虹の子に出会うことが出来た。
この先…この虹の子との出会いがネクリアの人生を大きく変えた。
こうして、魔女ネクリアと虹の子ヒイカの奇妙な物語が始まった────
END
2011年3月4日作成