南の海
ミ:海だね~。
ハ:せやな~。
ミ:そういえば君に最初に会ったのも海だったね~。
ハ:せやなぁ~。
ミ:これからどうしよっか~。
ハ:どないしようかな~。
ミ:とりあえず泳ごうか~。
ハ:あんさん泳げるん?
ミ:泳げるよ~。
ハ:せやったらこの前沈んだ時に助けた意味ないやん。
ミ:あの時は焦ってたからね~。
ハ:あんさんも焦ることあるんやな~。
ミ:あるさ~。
東の町の先の林
ネ:これからどうしましょうかしらね~?
ジ:そうですね。とりあえず北と南はあいつらに任せてますから、この東エリアを探すしかないでしょう。
ネ:…
ジ:何ですか?
ネ:やっぱあんたが敬語って変な感じね~。
ジ:時期になれるさ。
ネ:そんなもんかしらね?
ジ:そんなものです。
ざわざわ
林の先で何やら人が賑わっていた。
ネ:何かしら?
ジ:行ってみますか?
ネ:そうね。
ネクリアたちは近づいた。
ア:刮目したまえ!僕の研究の成果を!
そこには、例の薬品で植物を生物に変えていたアンプがいた。
ネ:あ、あんた。
ア:あーっ!お前らは…!
客:なんだなんだ?
ア:ここで会ったが百年目!今度こそお前達を倒してやろう!
ジ:面倒な奴に会いましたね。
ネ:そうね。てきとーにあしらいましょう。
ア:ふふふ…あしらうなんてさせないぞ。僕の研究はさらなる進化を遂げたのだ!刮目せよ!
アンプはまた試験管を取り出し、おもむろに木にぶっかけた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ア:さぁ!そいつらを倒せ!木の怪物よ!
元々大きかった木はさらに大きくなり、とてつもなく巨大な怪物となった。
客:わー!逃げろー!
アンプの実験を見ていた人たちは逃げて行った。
ア:おっと、僕も離れないと巻き添えを喰らいそうだな。
ネ:にしてもアンタ、学習しないわねぇ。
ア:え?
ネ:前の時、花だからジャングに斬られたんじゃなかったのかしら?
ジ:このくらいの木…簡単に刻めますよ。
ア:今回の薬をそんじょそこらのと同じだと思ったら大間違いだ!いけ!木の怪物よ!
ネ:ジャング。
ジ:はっ。『ナイフ微塵斬り!』
ジャングは木の怪物を連続で斬りつけた。
ジ:(何だ?手応えがなさすぎる…)
ア:たしかに、前回はそのナイフにやられた。だが、今回は違うのだ!僕の研究はまさに神の域!
木の怪物は平然と立っていた。
ジ:ネクリア様、俺のナイフは通用しないようです。
ネ:そうね、じゃあどうしようかしら?
ジ:そうは言っても相手は木。相剋の金で刻めないのならば?
ネ:相生の火の力でパワーアップね。『火の山地獄!』
ネクリアは木の怪物の根元目掛けて火の球を投げつけた。
ア:火!?
ボォォォォォォッ
木の怪物は下から徐々に燃えていった。
ア:火は卑怯だぞ!あちちっ!
ネ:卑怯って言われてもねぇ~。
ジ:薬品で植物を生物にしてる方が随分と卑怯な気がしますけどね。
ネ:そうよね~。
ア:くそくそっ!覚えてろー!
アンプは走って逃げていった。
ジ:あれはあいつの捨て台詞なんですね。
ネ:そんな感じね。前回の捨て台詞覚えてないけど。
ジ:っていうか俺達、こんなに呑気でいいんですか?
ネ:いいんじゃないの?まったりな旅っていいじゃない。
ジ:あまりにもまったりするなら別行動させてもらいますよ?
ネ:あら寂しい。
ジ:絶対思ってませんよね。
ネ:まぁね♪
続く
2011年3月3日作成