06 土が光る明朝

ネ:で、ここにはどんな仲間がいるの?

   ネクリアたちはファーストフード店でゆっくりくつろいでいた。

ジ:また仲間いること前提かよ…

ネ:でもでも、ここまで全部の町で仲間にしてきたわよ?

ジ:実力も確かめずにな。

ネ:大丈夫よ!なんとでもなるわ☆

ジ:おいおい…

ミ:まぁ、僕は強いから大丈夫~。

ハ:わいも戦闘は得意やでー。

ネ:ってかあんたたち、私の手下だってこと忘れてない?

ハ:あー、せやったな。

ミ:忘れてた~。

ネ:あんたらねぇ…

?:クゥ~ン…

ネ:あら?

   ネクリアの足元に、子犬がいた。

ネ:子犬だわ!かわい~!

   ネクリアは子犬を抱っこした。

ネ:ほら、見なさいよあんたたち!可愛いわね~!

ミ:うん、かわいい~

ハ:どんな生き物でも、子供っちゅうんは可愛いもんやな!

???:トト~っ!

   女の子が走ってきた。

女の子:あ、トト!

   女の子は、子犬を指差した。

ネ:この子犬、あなたの子?

女の子:うん!トトって言うの!

ネ:可愛いわね。大事に育てなさい?

女の子:ありがとう!行くよ、トト!

   女の子は子犬を連れていった。

ネ:私も犬飼ってみたいわ~。

ハ:わいがなったろか?

ネ:あんたは獅子魚でしょーが。

ミ:僕がなろうか~?

ネ:あんたは…何かしら?

ジ:俺が…いや、やめておこう。

ネ:あら残念。

ジ:残念なのかよ。

   ネクリアたちは店を出た。

ジ:どうする?

ネ:どうしましょうかね?

   ペロッ

ネ&ジ:!?

   ネクリアとジャングは同じ方向を向いた。

ハ:どないしたん?

ジ:ネクリア、今…

ネ:ええ、感じたわ。何か…殺気を。

ミ:殺気?それなら僕に任せて~。僕が音で探ってみるよ~。

ネ:頼もしいわね。

ミ:ん~…

   ミョンガーは耳を立てて周囲の音を聞いた。

ミ:「大丈夫だろ。これだけ離れていれば問題はない。」あっちだね。

   ミョンガーは声の聞こえた方角を指差した。

ミ:大体80mってとこかな~。

ネ:ありがと。ジャング!

ジ:任せろ。

   ジャングは横道に入った。

ハ:ジャングはんは?

ネ:回り込むのよ。ミョンガー、位置は移動してないわね?

ミ:ちょっと移動してるかな~。

ネ:…そろそろジャングが回り込む頃ね。行くわよ。

ハ:よっしゃ!

   ネクリアたちは声の方角に走った。

ネ:ミョンガー、状況は?

ミ:動いてる!…あれ?4人!?

ハ:そんなにおるんかい!

ミ:声が会話だから2人以上だとは思ったけど、4人だったのか~。

ネ:まずいわね。捕まえられても1、2人…

ミ:いや、行けるよ~!1人動いてない!

ネ:逃げ遅れかしら?まずはそいつ捕まえるよ!

ミ:その曲がり角の先!

   ネクリアたちは曲がり角を曲がった。

ネ:動かないで!

????:あ゙ぁ゙?

   そこには、人間が1人立っていた。

ネ:あんたたち、私たちを見て何をしていたの?正直に答えなさい。

????:見てたァ?何の話だァァ?

ハ:なんや?勘違いか?

ネ:それはないわ。私だけじゃなくジャングも殺気を感じて、ミョンガーも会話を聞いた。何かをしていたことは確かなのよ。

ジ:ネクリア。

ネ:あらジャング。

ジ:1人捕まえた。

   ジャングは、まるでアノマロカリスのような生物を捕まえてきた。

ネ:何それ?

ジ:知らん。

ミ:君誰~?

ペライト(以下ペ):オレハペライト。ゼツメツシュノアノマロカリスノヘンイシュダ。

ネ:せめて漢字で書けるとこは漢字にしてほしいわ。

ミ:見辛いね~。

ハ:あんさんら物語無視やな。

????:あ゙ぁ゙?何の話してんだァァ?

ハ:あんま気にすることあらへんよ。

ネ:で、ペライト。あんたたち、何の用かしら?殺気まで飛ばして…

ペ:サッキ?オレハサッキナンカトバシテナイゼ?

ネ:嘘おっしゃい。

ペ:ホントダゼ。

   ペロッ

ネ&ジ:!!

   ネクリアとジャングが殺気を感じたその先にいたのは、ペライトといたであろう人間だった。

ペ:ドウシタ?ウミナギ。

ネ:ウミナギ?あんた、ウミナギって言うの?

ウミナギ(以下ウ):恨めしい…妬ましい…

ハ:なんや様子が変やな。

ペ:アー…コリャアブナイナ。

ジ:危ない?どういうことだ?

ペ:オソラク、オマエタチガカンジタサッキハコイツダ。

ネ:どういうことよ?

????:ペライト!

ネ:今度は何よ!

   頭に真珠を乗っけたようだ生物が現れた。

ペ:アルトア…

アルトア(以下ア2):そいつらから離れろ。「犬神」が暴走するぞ。

ミ:(あ、さっき聞いた声だ~。)

ネ:「犬神」?

ウ:はッ…はッ…

   ウミナギは荒く息をしている。

ジ:(犬神?どこかで聞いたような…?)

ア2:離れるぞ。ペライト。

ペ:エ?イイノ?

ア2:俺達も喰われるぞ。

ペ:マァソウダネー。

   ペライトとアルトアは逃げて行った。

ネ:ジャング、ハリイノギョ!あいつらを追いなさい!

ハ:よっしゃ!

ジ:え、ああ、わかった。

   ジャングたちはペライトたちを追った。

ミ:僕たちは~?

ネ:目の前のこいつをどうにかしないといけないみたいだからね…あなたはお手伝いよ。

ミ:わ~、お手伝い~!

ウ:恨めしい…憎い…

   ペロッ

   ウミナギは舌で唇をなめた。

ネ:たしかに、殺気はあなたのようね。

ウ:はァ…はァ…お前らを…喰ってやるよォォ…!

   ウミナギの手の爪は長く伸び、歯は牙のように鋭くなった。

   一方ジャング側

ジ:そうか、思い出した!

ハ:何がや?

ジ:「犬神」…、憑き物だ。人に害をなすという目に見えない憑き物の一種。

 

                                続く

 

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‎2011‎年‎2‎月‎13‎日作成