011 虹の決闘

グ:グルルルル…

ヒ:グラン。こっちよ。

グ:グルッ?

ヒ:…もうすぐ、あなたを助けてあげるから…!

   こうして、ヒイカとグランの…悲しき戦いが始まった。

グ:グルル…グワォッ!

   ボォォォォォオー

ヒ:そんなもの、私の盾で撥ね返して…!(ダメ!グランに当たったら、グランが灰になってしまう!)

   サッ

   ヒイカは炎を避けた。

ヒ:これでどう!?『虹色の花束!』

   バババババババ

グ:グラァァッ!

ヒ:この程度じゃ効きそうにないわね…だったら…『虹色の龍風!』

   ゴォォォォォッ

グ:グワァァォッ!

ヒ:効いてるんだか効いてないんだか…

グ:グラァッ!

   ドゴッ

   ヒイカの立つ地面の下から炎のムチが現れ、ヒイカの足を捕らえた。

ヒ:っぁつっ!!

   既に火傷を負っていたヒイカにとって、この攻撃はとても辛かった。

ネ:ヒイカ!『水の波踊り!』

   ザパァァァン

   ネクリアの水のムチが炎のムチを打ち消した。

ヒ:ネクリア!

ネ:一人でかっこつけてんじゃないわよ。私だって、「仲間」でしょ!

ヒ:…ふん。行くわよ!

ネ:おっけー!

ヒ:『レインボーアロー!』

   グサッ

   矢はグランの左足を射抜き、グランは体制を崩した。

ネ:『月の光線!』

   ビィーン

   バシッ

   光線が右足にあたり、グランは倒れこんだ。

グ:グルラァァァァァァァァッ!!!

ジ:はぁぁぁぁー!『ナイフ微塵斬り!』

   ズパパパパパパパパ

グ:グルル…グギャラアァァァァァ!!

   バシッ

ジ:ぐっ!

   ジャングはグランの尻尾で吹き飛ばされた。

ネ:『木の根操縦!』

   ボォォッ

   木の根がグランに巻きつこうとしたが、全て燃えてしまった。

ネ:やっぱダメか…それなら、『火の山地獄!』

   ボォォォォッ

グ:グルアァァァァァ!!

ネ:あーもうわかっててもやっぱ効かないのね!

ヒ:何やってんのよ!『虹色の龍風!』

   ゴォォォッ

グ:グギャァァァァ!

ネ:ってかこれ、どうなったら終わりなのよ!

ヒ:グランが元に戻ったら終わりよ!

ネ:終わるの!?

ヒ:終わる!!絶対に終わらせる…!

ネ:ヒイカ…

ヒ:ネクリア!前!

ネ:え?ガハッ!

   ネクリアはグランの伸びた尻尾で打撃を喰らってしまった。

ヒ:ネクリア!

ネ:ぐっ…げほっげほっ…いたた…

ダ:ストラス!

ス:はい!『空中大鎌斬り!』

   ズパパパパパパパッ

グ:グルァァァァァァ!

   ゴォォォォォーッ

ヒ:ストラス!

   ストラスに炎が迫った。

ス:(まずい!避けきれない…!)

ダ:うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

ス:だ、ダーズード様!?

   ダーズードはストラスの壁となった。

ダ:早く…逃げろ…!

ス:し、しかし!

ダ:命令だ!逃げろ!

ス:ぐ…くっそぉぉぉぉぉ!『空中大鎌斬り!』

ダ:馬鹿!何をしている!鎌が燃えるぞ!

ス:ダーズード様を盾になど…できません!!

ヒ:くっ!『レインボーアロー!』出来る限り吸収を!

   ズパァァァァァァ

   しゅぅぅぅぅ・・・

ヒ:ダーズード!ストラス!

ダ:グハッ…はぁ…はぁ…

ス:ダーズード様…

ダ:大丈夫か…ストラスよ…

ス:はい…!

ダ:よかった…お前は…生きるんだ…そして…「幻影調査隊」体長として…今以上に、頑張れ…!

ス:ダーズード様…!

ダ:任せ…た…ぞ…

ス:ダーズード様!

   ダーズードはそこで息絶えた。

ス:くっ…うぉぉぉぉぉぉ!『大鎌回転斬り!!』

グ:グゴァァァァァァ!

   ドガッ

ス:グァッ…

   ストラスも吹き飛ばされてしまった。

ヒ:ストラス…ダーズード…ジャング…ネクリア…!

   すぅ…

ネ:(!?…ヒイカの髪や目の色が変わった!?)

ヒ:…もう、遠慮はしない…

ネ:(ヒイカ…?)

ヒ:あなたを倒します。

 

                          続く

 

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2010年8月17日作成