【フォークフォレスト】
ピ:ピピ…こんな場所があったんだ…
キ:うん。【キャッスルロロロ】から【チェックナイト】までにある巨大な森だよ。
ク:普段は空を飛んでいくから特に寄らないが…
カ:なんだか今回は怪しい雰囲気がするんだよね。
キ:だからあえて寄る。でしょ?
カ:…うん。
ク:おそらく、あいつの手下がいるんだろう。
?:その通りだ。
ク:むっ?お前は…?
フォライト:俺は〔フォライト〕。カービィたちを消せと命じられた。
カ:誰に?
フォライト:今から消える奴に教える必要はない。『クロスリーフ。』
ズガガガガガ
キ:交差した根が襲ってくる!
ク:任せろ!『クーカッター!』
ズパッ
ピ:全部切り落とした!
カ:さすがクー!
フォライト:『クロスリーフ。』
ズガガガガガ
ピ:またきた!
ク:また切り落とすまでだ!『クーカッター!』
ズパッ
フォライト:『クロスリーフ。』
ズガガガガガ
ク:この…『クーカッター!』
ズパッ
フォライト:『クロスリーフ。』
ズガガガガガ
ク:くっ…『クーカッター!』
ズパッ
フォライト:…疲れてるな。攻撃量は同じなのにな。
ク:そっちは随分と涼しい顔してるじゃねぇか…
フォライト:理由はわかるか?お前は叫びながらおもいっきり技をだしている。それは消費が激しいのだ。
キ:…あいつも感情がないのか…
フォライト:感情?そんなくだらないものは必要ない。そんなものがあるからこの世は狂っているのだ。
カ:あいつと同じようなことを…
フォライト:感情のなき世界…それが本当の世界なのだ。余計なもののないものこそが理想の世界。
カ:感情は余計なものなんかじゃない!
フォライト:余計なものだ。そんなものがなくても生きていける。今の世界は狂いすぎている。あの方がこの狂った世界を治してくれる。それに従えばよい。
カ:今の世界は狂った世界なんかじゃない!感情のない世界こそが狂った世界だよ!
フォライト:十分狂っている。神が最初に世界を創った時は感情などというものはなかったはずだ。最初に感情を創らなかった意味がわかるか?必要ないからだ。
カ:神は最初に感情を創らなかったかもしれない。でも、感情が生まれたってことは必要だから生まれたんだ!今の世の中にあるもので必要ないものなんてない!どんなものでも何かある意味があるんだ!
フォライト:ない。意味のないものなど沢山ある。無駄なものは排除する。それだけだ。
キ:カービィ。こいつもあいつと同じだよ。何を言っても変わらない。
ク:カービィ…この場は俺に任せてくれないか?
カ:クー…?
ク:こいつは…よく見れば鳥の一種だ。多分ハヤブサだろう。だから、俺はこいつに感情がどれほど大切なものなのかを教えたい…感情のない辛さを教えたい。
カ:…わかった。クー…頼んだよ。
ク:ああ。おいフォライト。
フォライト:なんだ?
ク:お前、ハヤブサだろう?
フォライト:だったらなんだ?
ク:ハヤブサは世界一速い鳥だ。その超スピードを見せてくれないか?
フォライト:何故だ?
ク:世界一のスピードを見てみたいだけだ。
フォライト:ならば却下。無駄な体力消費をさせて勝とうという作戦など受けん。
ク:そんな作戦じゃねぇよ。ただ純粋に見てみたいだけだ。
フォライト:感情のあるやつのいうことなどきけるものか。
ク:なら、俺から感情が消えればいいんだな?
フォライト:何?
カ:クー!?
ク:だったら…感情なんて捨ててやる。どうだ?
フォライト:…そうそう感情のあるやつが感情を捨てれるものか。
ク:なんだよ。認めてくれねぇのか?
フォライト:もちろんだ。じゃあ、情けという感情を全て捨てて、カービィを倒すなら認めよう。
カ:え!?
ク:…よし。そうすればいいんだな。
カ:え…?クー…?
ク:いくぞ!カービィ!『クーカッター!』
ズパパパッ
カ:うわぁ!
ピ:クー!?どうしちゃったの!?
ク:俺は感情を捨てたのだ。カービィ。覚悟しろ。
バサッバサッ
カ:ク、クー!やめて!
ク:…
フォライト:(予想外の展開だが、カービィさえ倒せば問題ない。あとはあの馬鹿鳥を使って周りの奴を倒して…)
ク:『クーカッター!』
カ:うわっ!
キ:危なっ!なんとか当たらなかったな…
ピ:クー!しっかりして!
ズテッ
カ:うわっ!
キ:まずい!カービィが転んだ!
フォライト:終わりだな…
ク:くらえ!『クーカッター!』
ズパパパッ
ヒュン
キ:!?カッターがカービィの上を…?
ズパッ
フォライト:ぐわっ!?
ピ:フォライトに当たった!
フォライト:お前…!
ク:…そこにいるのが悪いんだ。俺はカービィを倒そうとしてるだけだ。
フォライト:今のは俺を狙ったな?
ク:手が滑っただけだ。
フォライト:やはり感情のあるやつなど信用できんな…
ク:自分に攻撃を当てられて敵だと思い込む…怒りの感情があるみたいだな。
フォライト:何?
ク:お前には感情があるみたいだな。あいつと違って。
フォライト:お、俺に感情などない!
ク:焦ったな。もう感情さらけだしな。
フォライト:俺に…俺に感情などない!『クロスリーフ!』
ズガガガガガ
ク:『クーカッター。』
ズパッ
ク:技を出すときに叫ぶ。そうすると消費が激しい…そんな無駄なことをするんだな?
フォライト:この…!
ク:感情を抑えてるお前じゃ俺には勝てない。本気でこい!!
フォライト:お…おぉ…!!うおおおおーーーー!!
キ:とうとう感情をだしたか…
フォライト:お前など…倒してくれる!
ビュン
ク:やっとで世界一のスピードが拝められそうだ!
ビュン
カ:二人が上空に!
フォライト:うおー!!『神速突進!!』
ビュン───
ピ:動きが見えないよ!
ク:く…(これが世界一のスピードか…!速い!だが…)
フォライト:くらえー!
ク:軌道は真っ直ぐだ。『クーバーニング!』
ボォオォォォォッ
フォライト:ぐわぁぁ!!
ひゅーーーーー
キ:やった!
ピ:ピピ!敵が落ちていく!
カ:さっすがクー!
ク:…
ビュン
パシッ
クーはフォライトをキャッチした。
カ:クー…?
ク:こいつはあいつらに利用されてただけだ。
カ:クー…
ク:よし。進むぞ!
フォライト:ま、まて!なぜ…何故助けた!
ク:…お前には感情がある。今度またお前と戦いたい。それだけだ。
フォライト:…!
ク:今は傷を癒せ。そして、俺にリベンジしに来い。感情むき出しの本気でな。
フォライト:…今度こそ倒す…
ク:その感情を忘れるな。
続く
2008年11月22日作成